新譜レコーディング

Rick Marotta, Will Lee, & Miton Ken Usui

今回も宅録機材を背負ってアメリカを旅して来ました。ベースにWill Lee(ウィル・リー)、ドラムにRick Marotta(リック・マロッタ)を迎えてのリズム録りです。

5月28日に日本を発ち、同日朝ニューヨークのジョン・F・ケネディ空港に到着。(合計60kgの凄い荷物だったこともありちょっと贅沢して)タクシーに乗ってマンハッタンのウィル・リー宅へ。リー夫妻と近所のカフェで朝食を食べ、車で6時間ほどかけてマサチューセッツ州のマーサズ・ヴィンヤードという島へ。

島へ渡るフェリーの甲板にて、ウィル・リーと僕。

マーサズ・ヴィンヤード島は有名な避暑地・高級別荘地で、日本で言うとちょうど軽井沢のような場所だと思います。この島にあるリック・マロッタの別荘地下室でドラムとベースを録音する、という予定でしたが、なんとリック・マロッタ本人がブリティッシュ・エアウェイズの大規模なシステムトラブルに巻き込まれてその日のうちに到着出来ず。初日は僕とウィル・リー夫妻で彼の留守宅に泊まりました。

翌日29日のお昼過ぎにリックも到着して早速レコーディング開始。

Rick Marotta

Will Lee


地下室の様子

楽しそう

この日は2曲録り、翌30日は朝から丸一日かけて6曲。リックの到着が遅れるというハプニングがあったものの、予定通り2日間で計8曲を録り終えました。

レコーディングが終わったら恒例の(?)サイン会タイム!

JT “Dad Loves His Work”

JT “Walikng Man”


David Spinozza “Spinozza”

Steely Dan “Aja”

James Taylorの”Dad Loves His Work”は、あまり話題にのぼらないけど隠れた大名盤。全編Rick Marottaのドラムで、特に「Hour that the Morning Comes」という曲の彼のプレイはドラム史に残る名演だと僕は思っています。実際、今回ウィルの紹介で初めてリックにメールをしたときも、この曲で大ファンになったと伝えました。今回の合宿レコーディング中にリックとも色々な話をしましたが、彼自身も「自分のキャリアで一番の出来」と言っていました。「レコード自体あまり売れなかったし、もはや誰も聴かないけどね」とも・・・。

2枚目もJT。こちらは名セッションギタリスト、David Spinozzaプロデュース作。SpinozzaのサインはL’Imageで来日したときに入れてもらったものです。Carole KingとのリユニオンツアーでJTが来日した際に本人からもサインをもらいました。

3枚目はDavid Spinozzaの”Spinozza”。彼の唯一のソロ作。Spinozza、Mike Mainieri、Warren Bernhardt、Eddie Gomez、Ronnie Cuberのサインが既に入っており、今回ついにRick Marottaにも入れてもらいました。あとはSteve Jordanか…

4枚目はおなじみSteely Danの”Aja”。リック・マロッタといえば”Peg”を叩いたドラマーとして有名なので、これを外すわけにはいきません。Joe Sample、Chuck Rainey、Steve Gadd、Larry Carlton、Steve Khan、Burnard Purdieのサインが入っています。

レコーディングを予定通り2日間で終えて、予備日として空けておいた3日目はマーサズ・ヴィンヤード島をみんなで散策したり(まさに「海に浮かんだ軽井沢」といった雰囲気)、ウィル・リーのベースをごく一部録り直したり(彼は毎晩その日のラフミックスを聴き、翌朝「ここのタッチノイズを直したい」「ここのフレーズはもっとスペシャルに出来る!」とやり直しをリクエストしてくるのです。パッと弾くだけでもスペシャルで僕にしてみればもう既に大満足なのに、音楽に対してどこまでも情熱的)、リックがラムステーキを焼いて振舞ってくれたり、緊張からも開放されてのんびり過ごしました。

翌日は早朝ウィル・リーの奥様に送ってもらって島内の空港へ。リックやウィルと別れ、次なる目的地を目指します。

朝焼けに照らされる空港

空港内のチェックインカウンター


小さなプロペラ機でボストンへ

小さな小さなプロペラ機(定員9名!)でボストンへ向かい、飛行機を乗り継いでニューヨークのニューアーク空港へ。ここでバスに乗り換えてマンハッタンのグランド・セントラル・ステーションへ。さらにここから電車で揺られること2時間、コネティカット州とニューヨーク州の州境にあるWasseicという駅に到着。駅まで迎えに来てくれたのはこの人!

そう、ギタリストのDavid Spinozza(デヴィッド・スピノザ)です。マサチューセッツ州とコネティカット州はすぐ隣同士だと言うのに、リックの家からスピノザ宅までなんと10時間もかかってしまいました。車社会のアメリカで、公共交通機関のみで移動しようとするとこういうことになるわけですね。前夜3時間しか寝ておらずかなり疲労困憊状態でしたが、到着早々録音に取り掛かってその日のうちに2曲録り終えました。その日の晩は彼の家に泊めてもらい、翌日は朝から3曲録音して計5曲を録り終えました。

録音完了後バタバタと荷物をまとめて終電でニューヨークへ戻り、留守宅のウィル・リー宅に合鍵で入って一晩を過ごし、翌朝の飛行機で日本に戻って来ました。

こうしてちょうど1週間にわたりアメリカに滞在してベーシックリズムを録り終え、あとは日本でオルガンやホーン、自分の歌や楽器をダビングする作業をします。秋には発売出来ると思うので、仕上がりをお楽しみに!

P.S. ちなみに今回はドラム&ベースのレコーディングを自分の機材で行なったので、持ち込み機材はかなりの量になりました。Mac miniとポータブル液晶、オーディオインターフェース(RME UFX II)、ヘッドアンプはapi 3124V(4ch)とNeve 1272(2ch)、そしてQuad Eightのコンソールから抜き出したMP404というモジュール(4ch)、インターフェースに内臓されているマイクアンプも2ch使い、合計12chの録音でした。古いMac miniでしたがRME UFXの抜群の安定感のおかげで48kHz/32bitの12chマルチRecでノートラブル。ちなみにQuad Eightの4chモジュールはFloatia Designsの市村くんに素晴らしいポータブルケースを作ってもらい、かなりの重量減が実現、とても助かりました。

マイクはオーバーヘッドにBeyerdynaic MC930、スネアトップも同じくMC930、ハットとスネアボトムはNeumannのヴィンテージKM84を使って集音。キック用にはこれまたBeyerdynaicのOpus99、そしてリック私物のSub-Kickも併用。4つのタムにはリックの私物のBeyerdynaic Opus88を使わせてもらいました。ウィルのベースは、彼愛用の真空管DI・Khan Audio DIからのライン信号をNeve1272で受けてます。下記が機材のセッティング写真(結線前)。

2017/06/06

レコーディング

飯塚直斗 - 臼井ミトンレコーディング RCA 77DX AKG D20 Telefunken V76 Gates Sta Level

今日は飯塚直斗君を自宅に招いてエレキ&ペダルスティールギターのレコーディング。とある企画モノのシングルを制作しており、かなり良い感じに録れました。エレキの録音はColes 4038→Telefunken V76/120、Beyer Soundstar X1→Neve 1272の2本、ペダルスティールの録音はRCA 77DX→Telefunken V76/120、AKG D20→Neve1272の2本で収録。ともにdbx 160VUをうっすら掛け録り。やっぱりリボンマイクは良いナァ。

飯塚直斗 臼井ミトン ペダルスティール直斗君とは18〜19歳の頃からの知り合いで、もうかれこれ10年以上の付き合い。2人で毎日のようにレストランで演奏していたこともあります。若い頃からカントリーのバンドで鍛えられているだけあってその手のジャンルがかなり得意。ペダルスティールは比較的最近始めたんだけど音楽への理解があるせいか上達かなり速いです。今回録音した曲はカントリーどストライクなエレキが欲しかったので真っ先に彼に連絡しました。こういうギター弾ける人、なかなかいないんだよな・・・。

今回録音した曲のリリースについてはわりと近いうちにお知らせ出来るかと思います。実はリズセク自体は「真夜中のランブル」を制作している頃に録っておいたもので、長いこと放ったらかしにしていました。これからフィドルやオルガンを録って歌を録れば完成です。お楽しみに!

2015/09/01